2016年5月3日火曜日

リスク管理のプロに聞いた防災用品の準備

突然ですが、防災用の非常持出袋って準備してますか?
いざ準備してみると、いらないものばかり入れてしまったり、必要なものが何なのかわからなかったり、難しいですよね。
リスク管理のプロに、そのノウハウを活用した防災グッズの準備の仕方を聞きましたので、ご自宅での準備の参考にしてみてください。


1.基本的な考え方

非常持出袋は、火災や津波、地震などの様々な災害の時に、一刻もはやく安全な場所に避難するための荷物です。
そのため、中身は、「災害発生から12時間以内に必要なもの」と「貴重品」だけに絞りましょう。
そうすれば、小さなリュクックや手提げ袋に入る程度の量に収まります。
ただし、それだけでは防災の備えとしては不足しますので、下記の3つを準備しておく事をおすすめします。

準備するもの目的入り組み品の目安
非常持ち出し袋緊急時に必要な物だけを、すぐに持ち出せるようにまとめておく。・災害後、12時間生き残るために必要なもの
・貴重品
防災用持ち出しリュック自宅以外での生活に必要なものを、すぐに持ち出せるようにまとめておく・災害後、3日間生き残るために必要なもの
防災用品ダンボールインフラが長期間使えない時のために備えておく・災害後、7日間生き残るために必要なもの

上記のように、非常用持ち出し袋には、最低限のものだけを入れておき、火事や地震などのような、素早く家から離れる必要があるときに持ち出すべき荷物だけを入れておきます。
イメージとしては、自宅が火事の場合や、地震でとっさに家から飛び出す際などに持ち出す為の荷物です。



防災用持ち出しリュックには、もう少し重いものやかさばるものを入れておきます。
体育館等の、自宅以外の避難所に一時的に滞在することを考えた荷物を入れておきます。
自宅からの避難に時間的な余裕がある場合は、非常持出し袋と、防災用持ち出しリュックの両方を持ち出すのが理想です。
※実際には、持ち出しリュックの中に、持ち出し袋も入れておくような感じになると思います。

防災用ダンボールについては、長期間インフラが利用できないことを想定して、食料や生活用品などを備蓄しておきます。
重くてかさばるものが中心になると思いますので、自宅からの持ち出しは最初から諦めて、必要に応じて、必要なものだけを取り出しに来ましょう。

自宅が全壊してしまって取り出せない等の場合は諦めます。

【リスク受容という考え方】
防災用品の準備をする際に、リスク受容という考え方が重要です。簡単に言うと、対策のしようが無いほど大規模な災害や、めったに発生しないのに対策にお金がかかる災害などは、ある程度の準備だけしておき、諦めることも重要です。
前述の、自宅が全壊してしまう例などが該当します。レンタル倉庫を借りて防災用品を備蓄しておく等の対策も可能ですが、日常生活に支障がある程お金がかかるので、諦めています。


2.具体的な入り組み品の検討

非常持出し袋、防災用持ち出しリュック、防災用品ダンボールにはそれぞれ、下記の観点から組み入れ品を検討します。

  1. 衣(防寒、雨天対策等)
  2. 食(水、食料)
  3. 住(長時間、安全に滞在するためのもの)
  4. 資産(現金、貴重品)
  5. 安全・衛生・その他生活全般
  6. 情報

家族の人数、一軒家、マンション等の環境に併せて、それぞれ検討してみてください。

非常持出袋(12時間生存用)の中身

分野入り組み品解説
・レインコート・ポンチョ等の雨対策
・アルミシートブランケット
・下着・靴下の替え(1日分)
雨や寒さに備えて、下着の着替え、防寒着等を準備します。
下着や靴下は、普段使わなくなったすこし古いもの等でも大丈夫です。
・ミネラルウォーター(500ml)
・ビスケット、飴等
食事そのものというよりは、登山の行動食のような、火や食器を使わずに食べられるものを1~2食分程度、準備します。
ピクニックシート(アルミ)
防災頭巾にもなる座布団
エア枕等
避難先の公園や体育館などで滞在するための道具です。床や地面の冷たさ・硬さを和らげるために使います。100円ショップなどで購入できるもので十分です。
資産現金(小銭とお札を混ぜて5000円程度)
実印・キャッシュカード・通帳など
健康保険証、運転免許証のコピー
貴重品は盗難や焼失を防ぐために、持ち出し袋に保管します。
ただし、通帳と実印はセットで保管すると盗まれた時に大変なので、別に保管します。
被災直後でも意外と現金は必要ですので、念の為、常に準備しておきます。
衛生・雑貨とげ抜き
絆創膏
解熱鎮痛薬
常用薬の予備
懐中電灯
軽微な怪我・傷程度を治療するためのものです。
情報電池式の携帯充電器
小型ラジオ
地図
携帯の電波は、被災当初は使えない場合が多いので、念の為にラジオ等を準備します。

防災用持ち出しリュック(3日間生存用)の中身


分野入り組み品解説
・下着・靴下の替え(2日分)
・防寒着
時期によっては寒いこともありますので、防寒着を一つ、持ちます。
・非常食(乾パン・アルファ米・缶詰など)
・ビタミンサプリ(総合型)
・嗜好品(飴、チョコレート等)
・食器
・ビニール袋(小)50枚程度
火が使えなくても食べられるものを中心に、非常食を準備します。
また「、ビタミンが不足すると口内炎等になるので、サプリメントを準備します。
ストレス軽減のために、嗜好品も持ちます。
水については一人あたり1日3リットル必要ですが、3日分の水は重くて携帯できないので、自宅にペットボトルの水やお茶等を備蓄する、または、近所の防災用井戸の位置を確認する等の方法で代替します。
食器は少し深めのお皿や丼などを準備しましょう。ビニール袋をかぶせて、その上に食材を載せることで、食器が汚れないので水を節約できます。
毛布
耳栓
基本的には非常持出し袋の中身で対応しますが、防寒用に毛布を一枚、準備しておきます。
避難所などに落ち着いて移動できるようであれば、自宅から布団などの必需品を後日、移動させます。
資産なし貴重品は盗難や紛失を防ぐために、非常持ち出し袋に保管し、常に携帯します。
防災用持ち出しリュックには保管しません。
衛生・雑貨ボディ清潔シート
歯ブラシ
トイレットペーパー
タオル
ビニール袋(各種サイズ)
衛生を保ち、病気を防ぐための道具を準備します。
風呂・トイレ等に困らないように、準備します。
ビニール袋は防水カバーや手提げ袋など、何にでも使えるのでいろいろなサイズを準備しておきます。
情報なし非常用持ち出し袋の中身で対応します。

防災用品ダンボール(7日間生存用)の中身

分野入り組み品解説
・ジャージ、スウェットなどの普段着
・下着・靴下の替え(7日分)
普段は着ないようなラフな服や、捨てる予定だった少しヨレヨレになってしまった服を、非常用に保管しておきます。
・ペットボトルの水・お茶(1人12リットル)
・米(1人2キロ)
・缶詰などのおかず
・わかめスープ、チキンコンソメなどの粉末スープ
火が使えなくても食べられるものを中心に、非常食を準備します。
また「、ビタミンが不足すると口内炎等になるので、サプリメントを準備します。
ストレス軽減のために、嗜好品も持ちます。
水については一人あたり1日3リットル必要ですが、3日分の水は重くて携帯できないので、自宅にペットボトルの水やお茶等を備蓄する、または、近所の防災用井戸の位置を確認する等の方法で代替します。
食器は少し深めのお皿や丼などを準備しましょう。ビニール袋をかぶせて、その上に食材を載せることで、食器が汚れないので水を節約できます。
毛布
耳栓
基本的には非常持出し袋の中身で対応しますが、防寒用に毛布を一枚、準備しておきます。
避難所などに落ち着いて移動できるようであれば、自宅から布団などの必需品を後日、移動させます。
資産なし貴重品は盗難や紛失を防ぐために、非常持ち出し袋に保管し、常に携帯します。
防災用持ち出しリュックには保管しません。
衛生・雑貨ボディ清潔シート
歯ブラシ
トイレットペーパー
タオル
衛生を保ち、病気を防ぐための道具を準備します。
風呂・トイレ等に困らないように、準備します。
情報なし非常用持ち出し袋の中身で対応します。


こんな感じで、漏れが無いように、各人のご家庭の事情に併せて検討してみてください。

どんとはれ!

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