2016年4月25日月曜日

いろいろなミリタリー不要論まとめ

ミリタリー好きなので、よくある不要論をざっくりまとめてみました。

戦車不要論


まずは不要論の王道、戦車不要論です。
軍事好き界隈では、「戦車なんて今時いらないでしょ」と迂闊にいってはいけません。
「戦車不要論者が発生したら、徹底論破してやる」という鼻息の荒い中堅者の層がかなり分厚いのです。
そこに無防備な初心者&ミリタリー部外者が飛び込めば、あっという間に飛んで火にいる夏の虫。
ところが、いろいろと調べた結果、一周回って戦車不要論に帰ってくる人(俗にいう"深淵を覗いてしまった人")もいるので、玉石混交の不要論界の鉄板ネタです。


対戦車ヘリ不要論


戦車不要論で心が荒んでしまった人におすすめなのが、潤いあふれる対戦車ヘリ不要論。
戦車不要論の中で「戦車なんて対戦車ヘリでイチコロだし」の一言で一気に飛び火する様は圧巻です。
「戦車を一瞬で10台くらい破壊できることもある」というスゴいメリットと、「たった一人の歩兵に撃ち落とされることもある」というすごいデメリットが同居するツンデレな存在です。
最近では、対空兵器の発達に伴い、かつてのような無双状態ではないと言われつつも、船に乗せると便利なんじゃないかという海軍とのコラボなんかも模索しているようです。



空母不要論


「ジャニーズは、よく見ると別にイケメンではない」というような、「あのブドウはすっぱい」要素もある空母不要論。
もちろん、空母は強い、でもすごく高い。まともに運用できてるのなんてアメリカぐらいという圧倒的な高嶺の花ですが、「海域・空域を同時に支配できる」「多種多様な艦載機で、爆撃、対潜、電子戦、何でもできる」「護衛の艦隊も含めれば、もはや洋上の政治的圧力」と賞賛される一方で、「魚雷やミサイルで一撃轟沈だし…」という、なんだか「こども店長なんて、俺の腹パンで一撃だし…」という感じの反論も熱いトピックです

戦闘機不要論


第二次世界大戦の頃に生まれた理論。今聞くと「へ?」って感じだけど、当時は爆撃機有利な時代だったのもあり、一世を風靡した(らしい)。もちろん、すぐに戦闘機の活躍で死の淵に追いやられるのだが、機銃不要論やミサイル万能論、有人戦闘機不要論などのように、手を変え品を変え何度でもよみがえるゾンビのような存在。
米軍の最先端の研究では、近い将来は「戦闘機同士で空で殴りあう!」という野蛮な感じではなく、「戦闘機という考え方ではなく、センサーノードで戦域全体をネットワーク化する」という意識高い系みたいな感じになるらしいので、もうしばらく同じネタで戦えるそうです。
偵察機不要論とか、爆撃機不要論とか、なにかと不要論が生まれては消える、流行り廃りが激しい空軍界隈です。


銃剣不要論


個人的に一押しなのがこのトピック。
軍事に詳しくない人から見たら、「銃剣突撃とか、いつの時代だよww」と言われてしまうのですが、中級者からみても「高度にネットワーク化・火力化・装甲化された近代戦争で、銃剣なんて工具にしか使えないでしょ」とあしらわれてしまう悲しい存在です。
ですが、ある一線を超えると、「やっぱりいるんじゃないか派」と「絶対いらないでしょ派」に分かれて大論争になってしまう、玄人好みの不要論です。
ちなみに私は極度の銃剣必要論者なので告知させていただくと、陸自が銃剣突撃を熱心にやっているのは、想定している戦場が自国だからという事情があります。
遠征軍のアメリカなんかだと、異国の敵を適当に爆撃して、8割程やっつけた時点で敵の中枢に戦車でなだれ込めば勝てるのですが、自国防衛だとそうはいきません。
敵兵一人でも撃ち漏らすと、銃を持った敵兵が市街地に逃げ込み、都市機能がパニックに陥ります。なので、わざわざ敵陣地に飛び込んで、ひとりひとり銃剣で処理してまわるという生真面目なことをしているのです。
日頃の薬莢探しで鍛えた根気強さは、こういうところで発揮されるわけですね。

砲兵不要論


とにかく地味。「大砲で遠くから敵を倒すと、味方の損害が減りますよ」「…うん。そうだね…」で終わってしまう悲しい存在。
費用対効果から行くと、明らかに全兵種の中でもトップクラスに効率が良いのに、真っ先に予算削減されるという存在感の薄さ。
砲兵側からすれば、「え?爆撃機でいいじゃんだって?パイロットの養成、機体の維持メンテナンス、燃料代、航空基地の維持・整備、いくらかかると思っているの?え?ミサイルでいいじゃんだって?ミサイル一発いくらすると思ってるの?」というケチなお母さんのような論法でライバルたちをことごとくなぎ倒すのに、何故か予算折衝で負けてしまう悲劇のヒロイン。戦場の女王との二つ名は伊達ではありません。
そんな感じでとにかく地味なのに、富士総火演の時だけ「だんちゃ~く、いまッッ!!!」というアナウンスのアクがすごいところが、「メガネ地味娘なのに体つきはすごいんです」みたいな感じで好きです。

どんとはれ!

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